こだわりアカデミー
自然児の足の指はまっすぐです。 外反母趾、内反小指は運動能力にも影響します。
退化する日本人の足の指
筑波大学体育科学系教授
浅見 高明 氏
あさみ たかあき

1937年東京生まれ。59年、東京教育大学体育学部体育学科卒。62年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、65年、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、65年大阪体育大学体育学部講師、68年、同助教授、69年、東京教育大学体育学部助教授、75年、筑波大学体育科学系助教授となり82年から同教授。医学博士。専門は体力測定学、発育発達学、バイオメカニクス。バイオメカニズム学会第5代会長を務めたのをはじめ、日本体育学会理事・茨城支部支部長、日本武道学会常任理事・編集委員長(2000年現在は理事長に)、人体科学会常任理事(2000年現在は副会長に)・編集委員長等広範なジャンルで活躍している。
1994年5月号掲載
7〜8歳の頃十分に運動すれば、土踏まずはできる
──小さい頃、下駄を履くとべた足になって扁平足になると言われましたが・・・。
浅見 確かに私もそう言われた記憶があります。しかし、それはおかしいなと思いましたので、靴、下駄、裸足の3つのケースで実験してみましたら、むしろ靴を履いている子の方がべた足になってしまうということが分かりました。下駄を履いた子の方が土踏まずがちゃんとできるんです。
もっとも、一番土踏まずがはっきりと大きくアーチが高くなったのは、やはり裸足の子供でしたが・・・。
──そうすると、扁平足は裸足が無理な子供でも下駄で直るということですか。
浅見 そうとも言えません。どうやってもべた足が直らない人はいます。
もともと、生まれたばかりの子供というのは全員がべた足です。それで成長とともに自然に土踏まずができてくるわけですが、なかなかできない子もいます。私の研究したところによれば、だいたい7歳から8歳くらいに十分に運動をやって足を鍛えると土踏まずができるということが分かりました。ただし、真性のべた足というか、運動しても直らない人もいるんです。下駄を履いても、直らない人は直らない。大人になってもべた足のままです。
やはり、これからは総合的な体力向上の中で、子供の足を鍛えなくてはと思っておりますので、この研究は今後も続けていきたいと思っております。
──手から足とテーマが広がる中で、先生の次のテーマはなんでしょうか。
浅見 姿勢、正座等もやりましたが、いまは臍下丹田(せいかたんでん)と重心に関する研究もやっています。その関連で上智大学の門脇住吉先生や桜美林大学の湯浅泰雄先生とともに「人体科学会」というのをつくりまして、「気」の研究もやっております。実は今年(対談当時1994年)の11月に第4回の人体科学会の大会を筑波大学で主催することになり、今準備で大変なんです。
──大会には学者はもちろん、専門家、ジャーナリスト等、国内外の大変著名な方々が出席されるそうですね。さらにお忙しい1年になりそうですが、ますますのご活躍を期待しております。本日はありがとうございました。
2000年3月に筑波大学を定年退官。現在は同大学の名誉教授に。研究生活から離れ、静かな日々を過ごしていらっしゃるとのこと。
サイト内検索